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一生涯5,000万円生活

2015-01.09 Friユニオリズム・カルテット

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 南国リゾートへバカンスに行くのに、珠緒(♀)じゃなくてロウ(♂)を連れて行こうと思った天才くんは、そんな無駄な才能が消滅するまで柱に頭を打ち付け続けた方が、ご自身のためにもなると思いますよ。


 良さと悪さがちぐはぐ過ぎてなんとも言えない気分になる作品だった。 開始早々、ライブスフィアとかいうAR携帯端末と主人公の独り言で説明台詞を聞かされた時は、わずか数クリックで駄作認定しかけたが、何とか学園までは辿り着いた。 しかし、謎テクノロジーによって斥力場をまとった "見えない鞘" に包まれた武器と "見えない鎧" をまとった騎士服で安全な決闘(フェーダ)が可能になって世界に広まりました! というところで私の目の前はオレンジに染まり、さらに 『ミスリニウム鉱石に圧力をかけてエネルギーを発生させるバックドラフト現象』 が登場して、とうとうHPはゼロになったのであった。

 ところが、もはやプレイし続ける気力も失せつつ、よく分からない義務感だけで人差し指を動かしていると、あれ?っと思う。 キャラは立ってるし、日常のやりとりも面白い。 問答無用で敵視してくる刀條天音がネックになると思っていたが、周囲が上手くフォローして雰囲気を保っている。
 これは最初の苦行さえ乗り切れば面白くなってくるタイプだったのかと立ち直ることができた。 絵もいいし、主人公もまっすぐでいい奴だし、実戦を通して覚醒する王道展開もあって、良い感じじゃないか!

 という高揚感があるのは序盤だけだった。 シナリオが酷すぎるのだ。 シナリオライターの頭の中で描いたものをそのまま出力しているのかもしれないが、伏線もなしに唐突な展開のオンパレード。 主人公もビックリだが、プレイしている私もビックリだ。 そして、メインであるフェーダの方はひたすらワンパターン。

 強敵と出会う → 戦いながら、あるいは戦いに備えて鍛錬していると新たな力に目覚める → 勝利!

 ヒロインがトラウマを抱えていたり伸び悩んでいる → 主人公と鍛錬する → 「あと一歩頑張れ!」 → 成長!

 お前は松岡修造か。 どちらも王道ではあるが、だからこそ乱用すれば陳腐でありマンネリである。 それに、乱用以前に安易かつ容易すぎる。 工夫がなさすぎて、「え、そんなあっさり」って絶対思う。

 ワンパターンもさることながら、強さの基準のぶれがメチャクチャなのも萎える要素だ。 シナリオに合わせて相対的な強さを平気で変えてくる。 もちろん相性や成長ということはあるだろうが、それはそういう描写をしてこそであって、ユーザーの脳内補完はそこまで都合よく働いたりしない。 フェーダメインの成長物語なので、ここがいい加減だと全体の締りが全くなくなってしまう。

 言いたいことはまだまだあるが、これ以上具体的な中身に触れるのはやめておこう。 しかし、最後に1つ。 モブキャラにCVがないのはいいとしても、ユリナとミリィの父親であるアルビオン国王にCVがないのはあり得ない。 ロウやヴァリウス、ヨシュアといった、いなくても話が成り立つ男キャラ(つまり、モブで代役可)にはCVあるのに、シナリオ上重要なキャラの台詞が文字だけって……


 私は所謂シナリオゲーを、どちらかといえば嫌うユーザーだが、それはエロゲーに軽さと楽しさとエロさ、そして安らぎを求めているということであって、本来の意味でのシナリオが適当でいいということではない。 

 ライターが企画者でもあるのでない限り、シナリオライターといってもシナリオを一から作るわけではなく、大筋は決まった上で文章を書いているはずだ。 どんなに優れた作家がどう筆を振るったとしても、悪いシナリオが良くなることはないわけで、この作品のライターは、少なくとも、もっと単純な恋愛ものとかゆるゆるっとした日常系の作品であれば、絶対に面白いものを書けるはずだ。 しっかりしたシナリオを書けるかどうかは、この作品からはなんとも言えない。

 設定のまずさとシナリオの粗悪さを除けば、いい線いってる作品だ。 といわれてこの作品をプレイする気になる人がいるのか怪しいものだが、私は次回作に期待する。 というか、もっといい作品を作るポテンシャルは絶対ある。 Hシーンも光るものがあったし、これは化けると思うね。

 というか、この原画家とライターには、もっといい企画その他のスタッフと仕事してもらいたいね。
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