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一生涯5,000万円生活

2014-03.04 Tue恋する気持ちの花言葉

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 ワラ半紙にガリ版刷りした名作を読んでいる気分になってくるが、私的には昨年から通しで見ても五指に入る作品。


 総合評価は書いたので、まずは良くない点から。

 システムが酷い。 見たところ起動時ダイアログかウインドウ右上のボタンでしかフルスクリーンにならないのだが、このフルスクリーンが少なくともうちの環境だと単なる拡大で解像度低くて使えない。 元に戻そうにも、戻すボタンがどこにもない。
 仕方ないから一旦終了しようとしても、タイトルに戻れないしゲームを終了するボタンもない(タイトル画面にはある)。 フリーズしてもないのにタスクマネージャーから強制終了するハメになる。

追記:セーブ&ロード画面に、「タイトルに戻る」と「ゲーム終了」があることに、10日経ってようやく気付いた。

 タイトル画面にコンフィグがないし、この貧弱さは衝撃的ですらある。 それに、全体的に重い。 戯画のシステムを使ってほしい。

 立ち絵はいいとして、イベントCGの完成度は少々低い。 というか、質に差がある。 総じて及第点だが、いくつかがっかりなものがある。 直近に「イノセントガール」をプレイしているだけに、余計差が際立った。


 という幾つかの難点はあるものの、内容はとてもいい。 ヒロインたちとの寮生活を楽しむエロゲーとして、これ以上の作品を望んだら罰が当たる(当たってもいいので、次回作に期待したいところでもある)。

 最初から好感度MAXなのはありきたりだが、その表出が素晴らしい。 好きの気持ちよりも気の置けない関係が前面に押し出されていて、ラッキースケベではなくスキンシップに溢れた心地良い生活が描かれている。 それでいて、ヒロインそれぞれの甘え方があって単調じゃないし、会話にちりばめられた小ネタも最近のネタじゃなくて、ちょっと昔のものだったり、より一般的な分野のものなので、おっさんには面白い。

 個別ルートに入ればもちろん、普段からヒロインたちは些細なことでも、嬉しい! 楽しい! 幸せ! という雰囲気を醸し出しているので、イチャラブとはちょっと違う気もするが、見ているこっちも嬉しくなる。


 そして、忘れてはならないのがエロ。 エロゲーなんだからエロくなくてどうする、という点も賞賛に値する出来栄えだ。 シーン数は各ヒロイン4つと多いわけではないが、1つ1つが濃い。 差分抜きで3枚CG使ってるシーンさえあって、1回射精したくらいじゃ終わらない。 抜かずに2回戦にいくこともあれば体位を変えてやることもあるが、とにかく2発3発当たり前。 愛し合う思春期の男女が1回やって「あー疲れた。 満足満足」とかありえねぇ!
 さらにこのゲーム、何気にHシーンでアニメーション使ってます。 動きは悪くない。 テックアニメーションのようにヌルヌル動いたりはしないが、私などは動きがヌルすぎるとかえって不満なので、丁度いいくらいだ。 しかも、結構動くCGが多い。

 しかし、本作に限らずエッチアニメーションのあるゲーム全般にいえることだが、セックスの動きと台詞の緩急が合っていないので、いまいち乗り切らないところがある。 画面はガンガン突いてるのに、音声が「あ~あ~」ではまんま演技である。 ガンガンガンと腰を振れば「あンあンあン」と喘ぐべきなので、こういうところは上手く調整してほしい。


 惚れた腫れたのやきもきする関係、スラップスティックなラブコメ、シリアスなストーリーで盛り上がるクライマックスがいいというユーザーにはお勧めしない。 そういうメリハリはない。 何の気負いもなく気軽に楽しみたい人はやって損はない。 「彼女と俺と恋人と。」が参考になるかもしれない。


 これ以上は実際のプレイで楽しんでほしいから言わないが、攻略順については推奨したいものがある。

七草→沙羅→花奈→椿→ノーマル

がいいと思う。 マップ移動画面でヒロインの顔アイコンを選ぶ機会が4回ある(全員選べる1回目もある)ので、攻略自体は特に困らないだろう。


 私の好みに合いすぎるくらいに合う稀有な作品なので、内容について不満は言わなかったが、ないわけじゃない。 そういう点をカバーするFDが出てくれると嬉しいのだが、難しいかな。





 攻略順は椿が最初だったのだが、初セックス後の会話には度肝を抜かれた。

「良いんじゃないかしら。 他の人とも関係を持って」
「(他のヒロインが)あなた以外の人を好きになることはありえないと思うわ」
「1対1で恋人同士になった場合、恋人としての役割を十全に果たせるとは思えないわ」

うわーお。 最後の台詞なんて、過去に「魔法はあめいろ」のハーレムルートくらいでしか聞いたことない。 もちろん、悪い驚きじゃなかった。 個別ルートに入ったにもかかわらずハーレム展開、素晴らしい!

 そもそも、椿を1番に攻略したのはヒロインの中では1番軽そう(軽薄という意味ではない)だったからなんだ。 花奈は、主人公と結婚することが将来の目標で、結婚式や新生活の準備、子供の教育費用を見越して貯金のためにバイトしている(しかも公言している)くらいでめちゃくちゃ重い。 沙羅さんと七草の懐き具合も花奈に比べたら大した事ないものの、一人にするのが心配になるレベルなので、相対的に1人でも大丈夫そうな椿からにしようと。

 そこでこのやりとりですよ。 最高だったね。 私の理想だね。 まず、何ものにも代え難い人間関係があって、たまたま男女だからセックスもするんだよ、というのだね。

 そして実際に、椿と花奈との3Pに続いて、椿と七草のWフェラになった。 射精に驚いた七草が気絶してしまって本番はなく、沙羅さんとのイベントもなかったが、エピローグでは「椿と恋人になって、みんなと特別な関係になって~」というくだりがあるので、そういうことなのだろう。 ヒロインは後3人いて、3Pの組み合わせは6通りだから余裕だね。

 というのが期待のクライマックスだった。 「彼女と俺と恋人と。」と違って、他のルートはちゃんと個別ルートだった。

 もっとも、沙羅さんEPでは会社を作って社員は5人だけとか、花奈EPだと花奈との結婚式の後、ドレスのまま5人で車を走らせてたりするので、どのルートでもやることはやっていると仄めかしてはいる。

 でも、折角ならどのルートでも3Pは欲しかった。 自分1人で主人公に吊り合う恋人になるのは難しいと言うのは椿らしいけど、花奈も、七草も、沙羅さんも、絶対に他の3人をないがしろにするような性格じゃないし、関係でもない。 全ルートで全員のシーンを作ってしまうと個別の意味がないから、適度に分けるのはいいことだ。 そうやって、誰が主になるかで将来は色々だけど、みんなで楽しくやっていくんだよ~という個別ルートをクリアした後、みんなで並んで歩んでいく未来って感じのトゥルーハーレムルートで締めてくれていたら、傑作だった(ついでに、5Pしたらいいよね)。

 そうなったらもう、システムが多少ショボいことなんか気にしないね。 エロゲーやる友人全員にプレゼントしてやらせるね。 まあ、私の財布的には名作止まりで良かったのかもしれない。


 話は戻るが、このゲームの肝は人間関係の良さと深さにある。 ともすれば主人公を中心に放射線状に配置されがちなヒロインたちだが、本作では、主人公抜きでもすごく仲が良い。 テンプレだと沙羅さんと椿なんて反目しそうだし、七草はもっとおどおどしていそうだけど、個性を損なうことも無理もなく親しくしている。

 “お風呂でばったりきゃーいや~ん”イベントも、ラッキースケベかラブコメ的に糾弾されそうなところを、いきなり一緒に入浴というのが凄い。 しかもそれが椿なんだぜ。 どちらかが慌てて飛び出しそうなところなのに、最終的に主人公が先に飛び出すように上がったけど、しっかり身体洗って湯船につかった後だ。 最終的には全ヒロインと一緒にお風呂入っちゃうし。

 主人公の部屋でエロ本見つけたときの対応もいい。 潔癖な反応というのは全く面白くないのに良く使われているが、このヒロインズは興味津々。 椿にはコンドーム渡されるし、壁なさすぎでしょ、君たち。

 ここまで来ると一緒に寝るというイベントが起きないのが不思議なくらいである。


 私はね、いつもエロエロいってるけど、別に女の子と一緒にお風呂入ってチンコびんびんにしたいってわけじゃないの。 それはそれで正常な反応だしTPOによってはそっちの方が大事なこともあるけど、一番重要なのは、心から相手を受け入れて、信頼して、その結果生まれるゼロ距離の感覚なの。

 そういう点で、本作の感覚はとてもいい。 登校中、花奈と七草と手を繋いで沙羅さんを背中に乗せて校内に入るセンスだ。 主人公が過去に告白されて付き合ったことあるけど「花奈との関係を変えなくていいなら」と条件をつけて2日で振られた話も、告白したモブ子には悪いけど、花奈と主人公の距離感は愛おしく思う。


 何もかもに満足できるわけじゃないけど、感性にここまで合致する作品に出会えることはほとんどないので、大事にしたい。
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