「ラブ☆キス」
何が駄目って、何もかもが駄目。バレンタインデーに2人から告白されて~というプロローグなら、普通は三角関係でイチャラブするかセックスバトルという展開だ。ところがどっこい、告白の返事を2週間も放置した挙句に、そのまま即答で個別ルートですよ。ありえねぇー。
エロシーン集と割り切るにしても、この導入はおかしい。選ばなかったヒロインが気になるだけで、女の戦いがあるわけでもない。これ、ユーザーは何を楽しめばいいの?
「ぽちとご主人様」
「Natural」シリーズを髣髴とさせるが、イマイチ。まず、この手の作品の主人公は、調教する人間として、ご主人様として、何らかの強烈な個性か高い能力を持った優秀な人間でなければならないが、主人公は単にエロの趣味がSMチックなだけの学生だ。しかも、萌えを意識してるのか知らんが、ヒロインに対してかなり甘い。
調教は強姦と違って愛がなければ成立しないし飴と鞭が基本だが、甘やかすのは違う。普通のセックスをする分には、イチャラブしてて若いっていいなぁと思っていられるが、「調教」とか「ご主人様とペット」となると、ガキ臭くてやってらんなくなる。
Hは大してエロくない。薄いし短い。ご主人様としてしっかりした調教プレイをするか、ペットとして甘々に可愛がって濃厚なラブラブセックスをするか、どちらもできずに中途半端になっている。これじゃあ、駄目だよ。
「どうして抱いてくれないのっ!?」
魅了の魔法を使えるようになったけれど、セックス(本番)したら主人公のことを忘れてしまう。エロゲの設定として決して悪くないのに、どうしてこんな調理法を選んだのかは疑問だ。これは完全に陵辱かエロバカ向けの設定だよね。どんな女の子ともラブラブ濃厚エッチができて、しかも後腐れなし。これほど都合のいい設定もない。それなのに、純愛ゲーにしてしまった。
まず、普通に彼女欲しい奴が、魅了の魔法使ってる時点でアウトである。それが妄想ならばオナネタとして共感できるが、リアルにできてしまうとなると、下衆な考えだ。人の気持ちを操っておいて、恋だの愛だの笑わせんな。その抵抗感を我慢しても、次なる関門はセックスできないで、これはエロゲとして致命的だ。まあ、一昔前までは純愛ゲーなんて最後に一回セックスして終わりというのが普通だったので、それを念頭に置けば成立しないことはないが、現在そんなエロゲが評価されるはずもない。手マンやフェラ、クンニ、素股等の本番以外の性戯が主体となること自体が売りならば、これはありかもしれないが、そういうこだわりが感じられるほどではない。
素材はありだけど、料理法がありえない。前作アネカノの内容を考えると、かなり残念な出来だった。
「恋愛家庭教師ルルミ★Coodinate!」
脱引きこもりゲーム、実用的かもしれない講座付き。引きこもりのクズ主人公(鬱陶しい性格だが、真性ではない)を、恋愛家庭教師が更正させていく様子を見るお話。安っぽいタイトルに反して意外と良いゲームだが、脱引きこもりに悪戦苦闘する姿はかなり痛々しいので、ごめん、私にはちょっと無理。社会復帰には見た目も大事と、スキンケアにヘアメイク、服装指南(購入から着こなしまで)といった実用講座が挿入されるが、引きこもりではないがそういうことに無頓着な私としては、身につまされるところがあって、そこも苦手だ。現実に、あんな可愛い女の子が手取り足取り腰取り教えてくれるならいいかもしれないけど、ゲーム内の講座じゃハウツー本読んでるのと変わらんからなぁ。
舞台は名古屋駅周辺で、地元じゃなければ分からないネタがちょこちょこ出てくるのは、知らない人にはどうなんだろう。コメダでミニサイズもあるメニューはシロノワールだとか、それがどんなもので3つ食うというのがどういうことなのか、普通は分からん。
ちなみに、ヒロインの苗字は全て名古屋市内の地名である。黒川、東別院、新瑞橋、野並、高岳。分かってやってるんだろうけど、ちょっと安直にも思えるぞ。
「恋愛家庭教師ルルミ」は、展開が苦手じゃなければ楽しめると思う。他の3本はお勧めできん!
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