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一生涯5,000万円生活

2013-10.31 Thuパズルの国のアリス2013年12月号

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 先々月は説明の仕方の上手下手だけじゃないかと思った。 先月は分からなかった、というか気付かなかった。 悔しい。 そして今月は、日経サイエンスのOHPが休止中なので自分で要約しておく。

カメレオンたちの体重測定

 緑のカメレオン、ウィルと他に20匹のカメレオンがいる。 大きな天秤の左の皿に赤いカメレオンが10匹、右の皿に青いカメレオンが10匹乗って、天秤はピタリと釣り合った。

アリス「赤グループと青グループの合計体重は同じなんですね」
チェシャ猫「それだけじゃないよ。 ウィル以外の1匹を選んでごらん」

 チェシャ猫に言われて、アリスが赤いカメレオンの1匹を指さすと、チェシャ猫はその子に緑になるよう言い、ウィルを含めた残りのカメレオンから何匹か選んで色を変えるように指示をして、やはり赤・青10匹ずつにした。 そして、赤が左、青が右の皿に乗ると今度も釣り合った。

 アリスがさらに別の1匹を選ぶと、チェシャ猫は残りのカメレオンたちを巧妙に振り分け、同様に釣り合いを取った。

アリス「ははぁ、分かったわ。この子たちはみんな同じ体重なんでしょ」
チェシャ猫「賭けるかい?」

 そう言われると自信のないアリスだった。

 さて、この辺りで読者への問題である。 「全員が同じ体重」というアリスの推測は正しいだろうか? 簡単のため、21匹の体重はすべて有理比を持つことにする。 つまり、ある小さな重さを単位として量ると21匹全員が整数の体重を持つものとする。

能美菊鹿さんの答え

 21匹の中のどの20匹も、10匹ずつに分けて天秤の釣り合いが取れるので、20匹の合計体重は必ず偶数になる。 ここで、カメレオンの中に偶数の体重と奇数の体重を持つものがそれぞれ1匹以上いると仮定する。
 緑のカメレオンの体重が偶数であるとすると、体重が奇数のカメレオンは21匹の中に偶数匹いなければならない。 また、緑のカメレオンの体重が奇数であるとすると、体重が奇数のカメレオンは21匹の中に奇数匹いなければならない。 この2つは矛盾するので仮定は誤っている。
 したがって、カメレオンの体重は全て奇数か全て偶数のいずれかになる。

 アリスの推測は正しくない、つまり、体重の異なるカメレオンがいると仮定する。

 さて、全てのカメレオンの体重は偶奇が一致するので、どの2匹のカメレオンの体重差も、偶数または0になる。 これを数式にすると、



と書くことができる。 nは自然数、mは整数または -1/2 である。

仮定より、m≠-1/2 かつnが最小となるように2匹のカメレオンを選ぶことができる。 この2匹の一方を除いた20匹で天秤を釣り合わせて、その後に2匹を入れ替え、左右の天秤の体重差を、



と書く。 この差を解消するために、赤と青のカメレオンx組を適切に選んで交替させる。 すると、



となる。 両辺を除して、



 右辺の{}内は整数であり、上式は矛盾する。したがって、アリスの推測は正しくないという仮定は誤っている。

 アリスの推測どおり、カメレオンはみんな同じ体重である。


と、ここまではいいのだが、問題には続きがある。

 余裕のある読者は、この有理比を持つという条件がない場合にどうなるかも考えて頂きたい。

 体重が自然数でなければならないという制約がなくなり、正の実数なら何でもいいとなると、今のところどうすればいいのか分からない。

 
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