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一生涯5,000万円生活

2013-08.31 Sat(他人の)命より金が大事

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 シリア情勢が緊迫していて困る。 私は余裕のない人間なので、シリアの人々がどうなろうと知ったことではないが、日本の景気や金融情勢に影響が及ぶのは好ましくない。

 国連の調査結果を見て判断すると聞いていた英国議会が週末、早々に反対を決めたのは意外だったが、そもそもが誤報に近い報道だったのかもしれない。
 しかしまあ、イラク戦争のことを考えれば、こういう結果自体は意外でもなんでもない。 アメリカもシリアに固執する理由があるとは思えないので、イスラエルが何らかの形で絡んでくるのだろうか。

 日本にいて報道を見聞きする限り、圧政を敷く政府と、自由のために戦う反政府軍、そして(政府軍の所為で)巻き添えで死んでいく一般市民、という構図になっていて、誰が悪いかは明らかといわんばかりである。 が、これは贔屓目というものだろう。 善悪の所在はかなり難しい。

 まず、どんな政治体制であろうと、体制を揺るがす事態が起これば、それに対処するのは当然だ。 選挙権の有無や人権問題と治安の維持は別の問題である。 だから、政府軍と反政府軍が戦闘を行うことに良いも悪いもない。 これは単に政治的立場の違いであって、客観的な正義がいずれかにあるわけではない。 あまり意味はないが、法(当然、シリアの国内法)的にいえば違法行為をしているのは間違いなく反政府軍である。 もし、反政府軍が善良に見えるのであれば、それは“アラブの春”と“民主化”というキーワードに反射的な反応しているに過ぎない。 反政府軍が民主化勢力であるかはかなり怪しいし、専制より民主主義がより良いということはない。

 もし、民主主義が最良ではないにしても最もましな政治体制だと思っている人がいるならば(最良だと思っているならそれは間違いだ)、それはその人が“自由”というものに価値を見出しているからに過ぎないだろう。 自由がなくても平穏な暮らしはできるし、自由で危険な暮らしというのも、やはり存在するものだ。

 難民は戦闘の結果生じるのだから、責任があるとするなら、どちらの勢力にも等しくある。

 市民が戦闘の犠牲になっているという点については、解釈が難しい。 個人的には、政府軍が意図的に市民を殺害する理由はないと思う。 国際社会(欧米の反応はどうでもいいかもしれないが、アラブ諸国も良い顔はすまい)の非難を浴びるし、軍事的なメリットもない。 軍隊の脅威になるほど反政府軍に協力しているとしたら、それはもう一般市民とはいえないだろう。
 戦闘が都市部で行われれば、不可避的に市民の犠牲は出る。 ただし、その場合は政府軍も反政府軍も等しく一般市民を殺し得る。 もし、反政府軍がゲリラ戦を行っていれば、一般市民を殺す割合は政府軍の方が大きくなるだろうが、その場合に、市民も反政府軍もまとめて殺してしまおうとする政府軍と、市民を煙幕や盾として使っている反政府軍のどちらが悪いかは、決して分かり易くない。

 だからこそ世論を誘導した上で、化学兵器の使用という分かり易い“悪”の証拠がほしいのだろうが、最初に戻って積極的に介入したい理由というのが分からない。 反対世論が大きいなら、介入しなくても政治的なダメージはそれほど大きくないだろうに。
 イギリスは世論に従って手を引いたが、世論の反対に加えてオイルマネーがかなり流入しているらしいフランスが介入に積極的なのは不思議だ。 革命好きなお国柄だろうか。 アメリカの判断を歪める理由がイスラエルなら、さっきちょっと読んだんだけど、シリアを攻撃した報復に“イラン”が“イスラエル”を核攻撃するというシナリオもいいかもしれない。 アラブが本気で総力戦をすることになれば、国土と人口で圧倒的に小規模なイスラエルは確実に消滅する。 下手をしなくても中東情勢に致命的な出来事だし、イスラエル以外のユダヤ人社会の反応も怖いが、乗り切ることができれば中東は安定して、アメリカが明らかにバランスを欠いた方針に固執する機会が減るということになるかもしれない。
 私はユダヤ人にもアラブ人にも肩入れはしないが、仲良くできないのであれば、地図から消すならアラブ諸国よりもイスラエル一国の方が簡単そうだ。

 まあ、他人の生死や辛苦に興味はないし、他所のことならド派手に混乱してくれた方が見ていて面白いと思うけれど、間違いなく影響が、それも大きくてマイナスの影響が日本にもあるので、丸く収まることはないにしても、当面は穏便に願いたいものである。 
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