FC2ブログ

一生涯5,000万円生活

2013-05.31 Friパズルの国のアリス(日経サイエンス2013年7月号より)

Time[23:59] Comment[0] Trackback[0]
 最近定期購読を始めたが、毎号数学っぽい問題が載っているので、私も解いてみることにした。 有料誌の掲載物を持ってくるのは不味いかと思ったが、OHPに全文載っているので明記すれば問題ないだろう。 問題文は物語風で長いので、要点だけ抜き出したのが下。

 マハラジャが相手のポケットから銀貨を出させてそれを投げる。裏が出ればマハラジャの勝ちでその銀貨を没収するが,表が出ればマハラジャの負けで、それを4枚の銀貨と交換してやる(負けると3枚の赤字ということ)。

 賭けの結果を毎回は記録せず、マハラジャが勝ったときにだけそれまでの累計をノートに記すことにする。

 銀貨を投げたとき,表裏どちらが出るかは半々とする。

問1. 今,ノートの赤字累計は偶数枚とすると、次に記される赤字累計が再び偶数になる確率は?

問2. 赤字累計として次に奇数が記録されるまでに、平均何回この賭けをやる必要があるか?

出典は日経サイエンス2013年7月号(リンク先は日経サイエンスOHPにあるWeb版記事)

答1.
 『次に記される赤字累計が再び偶数』ということは、次にマハラジャが勝ったときに赤字累計が偶数になるということである。 初期の赤字累計が偶数で、勝利時に赤字は1減るので、そこまでの連敗で赤字累計は奇数枚になっていなければならない。
 1回の負けで赤字は3枚増えるので、連敗数が奇数のとき、記される赤字累計は偶数になる。 奇数回負けた後に勝つ確率は、任意の奇数に対して次のとおり(nは自然数)

求める確率は、全てのnについて計算して足し合わせたものなので

なお、無限級数の和を求める式を蛇足ながら解説しておく。 年取ると覚えるより導いた方が楽なんだよね。


答2.
 『赤字累計として次に奇数が記録される』ということは、上記の場合と違って、最終的に奇数の赤字累計が記されれば、それまでに何度偶数が記されても構わない。 ただし、奇数が記された場合はそこで目的が達成されて試行が止まる。
 赤字累計は勝っても負けても奇数で増減するので、累計が奇数になるのは賭けの回数が奇数のときだけである。
 平均値というのは、確率の場合期待値を求めることである。

 以上を踏まえて、2n+1回目にマハラジャが勝つ場合を考えると、奇数は2n+1を除いてn個で必ず負ける必要がある。 偶数はn個で勝敗は関係ない。 2n+1回目は必ず勝つ必要がある。 よって期待値の式は次のとおり(偶数回目を定式化する必要は当然ないが、文章からの直訳ということで)。

1と同様に全ての奇数について足すと

こちらの無限級数の計算もこんな感じで。 i が0のときは式の値が0になるので、初期値は1でも0でも同じ。

 前々号のアリスとマハラジャの回は、答えに黄金比が出てきてなんか素敵風味だったけど、今回はこれで正解なら随分と泥臭い問題である。 答えがちょうど逆数になっているので、上手に考えると問1の答えから問2の答えがパッと出てきたりするのかもしれない。
 なんにしろ、回答が出る前にこうやって書いておけば、後知恵じゃなく検証できるね。
スポンサーサイト